0-2-3 ピボットインジケーターの真実:R1やS1を使ったトレード戦略の実践ガイド

インジケーター

ピボットインジケーターというのは、トレーダーの間ではよく知られているものの、ちょっと地味な存在ですよね。トレンドラインみたいに明確なサインや矢印が出るわけでもなく、そのままではトレードの武器として直感的に使えるわけではありません。多くのトレーダーは、ピボットをデイトレードや短期トレードで利確の目安に使っているのが現状です。ピボットを使ってR1やS1のようなラインを基準にして、どこで利益確定するか、あるいは損切りするかを決める。でもそれは、デイトレードを行う際の手法がそもそも正しいことが前提になっているんですよね。ピボットのR1やS1っていうのは、そういった前提の上に成り立っている単なる「場所の情報」に過ぎないんです。

ピボットの本質をもう少し深く掘り下げてみましょう。そもそもピボットポイントとは、前日の相場の動きから導き出される、翌日の相場の変動範囲を予測するためのものです。簡単に言えば、相場がどのくらい動くか、その動きの中心点がどこにあるかを予測するための指標なんです。中心線、つまり「ピボットポイント」は、物理的に言えば需給のバランスが取れている、いわば「安寧の地」とでも言えるでしょう。バランスが整った状態ということですね。

実際には、相場は基本的にこのピボットポイントに戻ろうとする性質があります。なぜなら、需給のバランスがピボットポイントに近い状態で整うからです。もし相場がピボットポイントから乖離していた場合、そのバランスが崩れている状態です。バランスが崩れたまま相場が動き続けることももちろんありますが、最終的にはこのバランスを取り戻そうとし、ピボットポイントに戻ってこようとする動きが見られるのです。

ここで、重要なことがあります。それは「強い方向感が出た場合」です。相場が一方向に大きく動くと、需給のバランスが大きく崩れることがあります。この場合、ピボットポイントに戻ろうとする動きは一時的に無視されることがありますが、相場がいつまでも一方向に動き続けることはありません。なぜなら、売り手がいる以上、買い手も存在しなければならないため、どこかで均衡が訪れるからです。つまり、相場が一方向に動いているとしても、最終的には“いつか必ず”ピボットポイントに戻ってくるんです。まるで、失われたバランスを取り戻すかのように。

僕らのトレードコミュニティでは、このピボットポイントの性質を「Missed Pivot(ミスドピボット)」として捉え、アノマリー戦術の一つとして活用しています。アノマリーというのは、一定の法則性や季節的・時間的な特性を持つ市場の動きのことです。例えば、「月初めにはドルが強くなる」だとか、「金曜日は利益確定の動きが強くなる」といったものがそれに当たります。しかし、アノマリーには、根拠が曖昧で信憑性が薄いものも多いです。

例えば、「金曜ロードショーでジブリ映画が放送されると、ドル円が上がる」なんて噂、聞いたことありませんか?僕らが重視しているアノマリーは、こういったオカルト的なものではなく、合理的な根拠があり、実際に利益を生み出す可能性が高いものだけです。その中で、Missed Pivotは特に信頼性が高く、僕らのトレード戦術において重要な役割を果たしています。

Missed Pivotとは、相場が特定の日にピボットポイントにタッチせずに終わってしまった場合、その未達成のピボットポイントを指します。このような未達成のピボットポイントは、次の日やその後の相場でタッチされる可能性が高く、これを利用することで高確率のトレードシナリオを描くことができるんです。

例えば、前日にMissed Pivotが発生した場合、翌日以降にそのポイントまで相場が戻ってくる可能性があると考えることができます。これをアノマリー戦術の一つとして活用することで、利益を上げる機会が増えるんです。

さらに言えば、僕らのトレード戦術には、このMissed Pivotを含めた13の戦術があります。スキャルピングからデイトレードまで、あらゆるトレードスタイルに対応できる戦術を揃えています。そして重要なのは、それぞれの戦術が機能する物理的・合理的な根拠を説明できるということです。単なる「勘」や「経験」ではなく、明確なロジックに基づいているんです。

このように、ピボットインジケーター自体は一見地味で、そのままではトレードに活かしにくいかもしれませんが、その本質を理解し、適切に活用することで強力な武器になります。そして、Missed Pivotのようなアノマリー戦術を駆使することで、さらにトレードの精度を高めることができるんです。

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